NTTドコモは2月22日、神奈川県の協力の下でドローンを活用した橋梁点検の実証実験に成功したことを発表した。
Skydio社の自律飛行型ドローン「Skydio 2」とNTTドコモのドローンプラットフォーム「docomo sky Cloud」を組み合わせて、撮影、共有、解析、確認までの一連のプロセスの有効性を検証し、自治体が実施する橋梁点検に活用できることを確認したとのことだ。
神奈川県は約1200カ所の橋梁を管理しているが、今後は老朽化が進行すると想定されており、これに伴って事故発生リスクも高まると懸念されている。そこで同県は、テクノロジーを活用した社会課題の解決を目指して「ドローン前提社会の実現に向けたモデル事業」を公募しており、今回の実証実験はその事業の一つだ。
両者による実証実験の結果、日中に自律飛行型ドローンを用いて交通規制をかけずに橋梁の状態確認に成功している。作業時間を短縮できただけでなく作業員の安全性が向上することを確認したという。
また、ドローンにより撮影された写真は従来の橋梁点検時の写真と同程度のものであり、点検報告書として十分に使用できることも確かめられた。撮影された写真は「docomo sky Cloud」を用いることで遠隔からでも作業内容をリアルタイムに確認できるとのことだ。
さらに、自律飛行支援ソフトウェア「Skydio 3D Scan」を用いることで、熟練パイロットに依存することなくドローンを飛ばすことが可能になる。これにより、橋梁点検にあたる技術者の確保や費用面の負担軽減にもつながると期待される。