インターネットイニシアティブ(IIJ)と中部電力パワーグリッドは2月21日、ヘルスケア事業において連携し、在宅医療介護連携プラットフォーム「IIJ電子@連絡帳サービス」の「災害時連携」システムで提供する地図表示機能(要援護者マップ)に、中部電力パワーグリッド管内の停電エリアをオーバーレイ表示できるよう機能を拡張したと発表した。同機能は、3月1日に愛知県蒲郡市で利用開始する予定。
電子@連絡帳は、医師、看護師、薬剤師、介護ヘルパー、ケアマネジャーなど在宅医療に関わる多様な専門職が情報共有するためのクラウド型プラットフォーム。愛知県内の市区町村を始めとする全国70行政が現在利用しているという。
オプションとして、地震や風水害など災害時において特に支援が必要な避難行動要支援者(要援護者)の安否情報や避難場所などを共有するための「災害時連携システム」を提供。
今回の機能拡張により、要援護者が住む地域の停電情報を地図上に表示し、停電エリアにどの要援護者がいるか視覚的に把握可能となり、電気が不可欠な医療機器を利用する要援護者に対して迅速に適切な支援が可能になる。
愛知県、三重県、長野県など中部電力パワーグリッド管内の55自治体(2022年2月現在)が、既にIIJの電子@連絡帳を使用して地域の在宅医療・介護連携推進事業を行っているという。
両社は今後、これらの自治体に停電情報を加えた災害時連携システムの導入を推進し、災害などによる停電への備えが一層進むよう、普及と活用の啓発に努めていく予定だ。