アイ・ティ・アール(ITR)は2月17日、国内のローコード/ノーコード開発市場規模推移および予測を発表した。同発表によると、ローコード/ノーコード開発市場の2020年度の売上金額は前年度比24.3%増の515億8,000万円だった。二けた成長の要因としては、市場に影響力のある上位ベンダーの売り上げの伸びが市場を牽引したことが挙げられている。
経済産業省のDXレポートで指摘された「2025年の崖」への危機感を背景に、多様なニーズや急激なビジネス環境の変化への迅速な対応を目的に、ローコード/ノーコード開発に対する注目度が高まっている。
ローコード/ノーコード開発は、最小限のコーディングあるいはコーティングが不要という特性によって、高品質でメンテナンスが容易なアプリケーションの開発が可能というメリットのほか、内製化による開発コスト削減にも寄与することから、今後も導入が進むと予想される。
同社は同市場のCAGR(2020~2025年度)は24.4%とし、2025年年度には約1,539億に達すると予測している。同社のアナリストである甲元宏明氏は、「プログラミングに長けたエンジニアを多く抱えていない企業にとって、短期間でアプリケーション開発スキルを習得でき、ユーザーとの共同作業で試行を繰り返すことが容易なローコード/ノーコード開発ツールは、DXや業務改革・改善に適している」とコメントしている。