科学技術振興機構(JST)は2月15日に、JST理事長記者会見を開催し、現在募集中の「次世代人材育成事業」の2022年度募集分として、「グローバルサイエンスキャンパス」事業などの3事業について概要などの説明を行った。

JSTは将来の理工系人材を育成する布石として、中学生や高校生などの若手人材育成にも力を入れていることを強調し、まず「グローバルサイエンスキャンパス」事業について説明した。

  • グローバルサイエンスキャンパス概要

    「グローバルサイエンスキャンパス」事業の募集要項の表紙で説明されている概要(引用:JSTのWebサイト)

同事業は、大学などが次世代の若手科学技術系人材を育てる目的で、地域の高校生などを募集・選抜し、当該高校生の個々の才能に応じた意欲や能力をさらに伸ばす能力育成などの人材育成企画を採択された機関が4年度間実施するというものだ。

この事業は、国立・公立・私立大学(短大は除く)や大学共同利用機関、国立研究開発法人などが応募できる(詳細な応募規定はJSTの募集案件を参照)。

「2022年度のグローバルサイエンスキャンパス事業の支援金は1年度当たり3000万円を上限に、4件程度採択する予定」と、担当するJST理数学習推進部は言う。

同様に次世代人材育成事業として行う「ジュニアドクター育成塾」事業は、将来の科学技術イノベーションをけん引する人材を育てる目的で小学生・中学生を発掘し、さらに彼らの才能を伸ばす体系的な取り組みを支援する事業だ。

その支援期間は最大5年間の予定で、「2022年度の当該事業の支援金は1年度当たり1000万円を上限に、10件程度採択する予定」という。

また、「女子中・高生の理系進路選択支援プログラム」は、女子中・高生が理工系分野に進む際の進路選択についての理解を深め、文理選択や将来の進路選択を的確に行える体制構築などを目指す事業だ。

支援期間は最大2年間で、その支援上限は300万円の予定。今回の採択予定数は10件から15件という見通しだ。

なお、募集期間はそれぞれ異なり、グローバルサイエンスキャンパス事業は3月8日正午、ジュニアドクター育成塾は3月10日正午、女子中・高生の理系進路選択支援プログラムは2月25日正午がそれぞれ締め切り(予定)となっている。