デロイト トーマツ ミック経済研究所は2月15日、国内ビジネス・アナリティクス市場 動向を分析したマーケティング資料「ビジネス・アナリティクス市場展望 2022年版」を発刊したことを発表した。
同資料は、国内の主要アナリティクス ベンダー、SI企業等39社を対象に、収録個票の数値を積上げてその他ベンダーを含めた全体を推計したもの。調査期間2021年10月〜2022年1月で、調査対象年度は2019年度〜2022年度の4年。予測は2028年度まで。
ビジネス・アナリティクス市場規模は、2020年度は前年比113.9%の376,439百万円。2021年度も112.2%と2桁成長が続き、422,282百万円となると見込む。今後も新たなデータ分析基盤としての活用が広がり、2028年度まで年平均成長率12.0%増で拡大、同年度の市場規模は934,179百万円に達すると同社は予測した。継続的な成長の背景として、DXに取り組む企業の増加に伴うデジタルデータ利用の活発化を挙げ、データ駆動型の経営・マーケティングや需要予測に取り組むユーザーの増加が市場拡大要因の1つだという。
既存パッケージ型ツールからSaaS型ツール・サービスへの切り替えが加速し、SaaS型ツール市場の2020年度は前年比125.7%の95,589百万円、2021年度も同123.5%の118,041百万円になると予測。これまでのツール単体販売からSaaSによる包括的なアナリティクス機能・サービス提供を行う戦略に主要ベンダーがシフトしているという。
DX化やデータドリブン経営の推進を背景に企業でのデータ活用が活発化し、クラウド環境で分析を行うケースが増加。SaaS型ツールの利用やパブリッククラウド上での分析環境構築が主流となっている。一方で、扱うデータに合わせてパブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスを組み合わせた利用が国内で活発化しているという。セキュリティ要求の高いデータはオンプレミスで扱い、その他のデータをクラウド環境で分析するといったオンプレとクラウドの長所を活かした運用が増加しているということだ。