カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のグループ会社であるTマネーと、新生銀行グループのアプラスは2月14日、Tポイントが貯まる後払い型決済アプリ「Tポイント×QUICPay」の発行を開始した。同サービスは、新生銀行グループが提供するネオバンク・プラットフォーム「BANKIT(バンキット)」を用いて提供する。
同アプリは、カードレスでスマートフォンアプリ上から発行できる、Tポイントが貯まる後払い型決済アプリとなる。国内のBNPL(Buy Now, Pay Later)市場規模は2019年に6870億円、2024年には1兆8000億円に達すると予測されており、ネットプロテクションズの「NP後払い」、Paidy、メルペイの「メルペイスマート払い」、PayPayの「PayPay後払い」などのサービスがリリースされている。
Tマネー ファイナンス事業部 部長の東真麻氏は「今後、クレジットカード市場は物理カードから2~3年後にはスマホを用いたバーチャルカードに主流が変わることが想定されている。そのため、当社ではTポイントが貯まる後払いサービスとして新たにバーチャルカードの選択肢を提供し、ユーザーのライフスタイルに合ったサービスを選択してもらいたいと考えている」とサービスを開始した経緯を説明する。
同アプリはiPhoneにアプリをダウンロードし、後払いチャージの申し込みと後払いチャージが完了すると、全国のスーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストア、ショッピングモール、レストラン、家電量販店などの店舗に設置された「QUICPay+(クイックペイプラス)」の端末、「VISAのタッチ決済」対応店舗でApple PayとしてiPhoneやApple Watchを使って非接触決済が利用できる。
また、Visaのオンライン決済に対応しているウェブやアプリでも利用できるほか、全国のセブン銀行ATMからキャッシングチャージ残高を現金で引き出すことも可能。
さらに、決済の利用金額200円につきTポイントが1ポイント貯まり、今春には貯まったTポイントを使って同アプリに1ポイント=1円分としてチャージできるようになる。後払いサービスの本人確認および審査は最短即日で完了するという。
BANKITは、資金移動業および前払式支払手段発行業の登録があるアプラスが事業主体となり、新生銀行グループが有する決済、為替および与信機能などの金融サービスをカフェテリア形式(必要な機能を自由に選択できる形式)でパートナー企業に提供する金融プラットフォームだ。
アプラス ネオバンク開発部長兼新生銀行 グループ個人企画部 ディレクターの福永耕一氏は「今後もCCCと連携し、AIの審査などを想定しており、将来的にはBtoB向けのサービスを提供していきたいと考えている。非常にシンプルなサービスとなり、まずは分かりやすさを伝え、今後はアプリ上での連携など利便性自体は拡充していく」と展望を話していた。
利用方法は(1)App StoreからTポイント×QUICPayアプリをダウンロード、(2)ユーザー登録後にTカード番号が登録されたYahoo! JAPAN IDで認証、(3)本人確認書類・本人容貌を撮影し本人確認(3~4営業日かかる場合あり)、(4)本人確認完了後申込情報入力・銀行口座登録後審査(最短数分で完了)、(5)審査が完了後にTポイント×QUICPayが発行完了、(6)後払いチャージをすると利用できる。
チャージ方法は後払い(一括・分割・リボ払い)の銀行引き落としによるチャージとなり、チャージ金額は後払いチャージは1円単位で1回最低1000円から最大10万円まで(キャッシングチャージは、1万円単位で1回1万円から最大10万円まで)、利用可能金額は1円以上残高の範囲内。今後、3月中旬にAndroid版のリリースを予定している。
なお、同アプリのサービス開始を記念し、2月14日~5月31日までの間、利用手続きを完了すればTポイントを500ポイント進呈するキャンペーン(利用手続き完了で付与されるポイントは、利用手続き完了月の翌々月を予定)を実施する。