PostgreSQLグローバルデベロップメントグループは2月10日(米国時間)、「PostgreSQL: PostgreSQL 14.2, 13.6, 12.10, 11.15, and 10.20 Released!」において、バグ修正を行ったPostgreSQL最新版の公開を伝えた。
公開されたプロダクトおよびバージョンは次のとおり。
- PostgreSQL 14.2
- PostgreSQL 13.6
- PostgreSQL 12.10
- PostgreSQL 11.15
- PostgreSQL 10.20
PostgreSQL 14.2における主な変更点は次のとおり。
- VACUUM中にHOT(ヒープオンリータプル)チェーンが状態を変更した場合に、低確率でインデックスが破壊される問題を修正。この問題が発生する可能性は低いとされているが、心配な場合にはインデックスを再作成すればよいとされている。
- TOASTテーブルのインデックスにREINDEX CONCURRENTLYを使用し破壊を防止するように修正。TOASTインデックスがある場合は、TOASTインデックスを再度作成することで問題を修正することが可能。
- psql \passwordコマンドのデフォルトの挙動をCURRENT_USERで定義されたロールのパスワードを設定するように変更(ロール名はパスワードプロンプトに表示されるように変更)。
- パーティション分割されたテーブルに対して拡張統計情報を作成。パーティション分割されたテーブルに拡張統計情報を追加してある場合は、該当テーブルでANALYZEを実行する必要がある。autovacuumはパーティション分割されたテーブルを扱わないので、パーティション分割されたテーブルの統計情報を更新するためにも定期的にANALYZEを実行する必要がある。
- パーティション分割されたテーブルの行タイプが他の場所で複合型として使用されている場合、パーティション分割されたテーブルの列のデータ型の変更を許可しないように変更。
- レプリカIDインデックスの一部であるカラムに対するALTER TABLE ... DROP NOT NULLを許可しないように変更。
- INSERT ... VALUESルールに表示される行全体の変数表示を修正。
- Windowsでターミナルをデータソースまたはデスティネーションとして使用する場合の問題を修正(psql \copyコマンドとpg_recvlogicaを-f -で使用する場合に影響を受ける問題)。
アップデートを適用するためにデータベースのダンプおよびリストアは不要。PostgreSQLをシャットダウンし、バイナリを更新することでアップデートできるとされている。今回のバージョンは脆弱性の修正は含んでいない。