デロイト トーマツ コンサルティングは2月10日、全世界100万件超の特許・技術情報を軸に、市場動向を分析するツール「Napier(ネイピア)」の提供を開始すると発表した。同ツールは、出資・提携関係、財務情報などのデータから、利用者の経営戦略策定に資する的確な情報を分析し可視化する。

  • Napierで行える主な分析(イメージ図)

具体的には、独自アルゴリズムで特許データを将来の注力領域を示す先行指標としてスコア化する。またスコア情報を財務・出資情報とひもづけることにより、競合動向とエコシステムを可視化し、スタートアップ企業の探索を効率化させる。さらに、ターゲット企業の投資・出資(ファンド含む)・財務・非財務データを統合的に提供することで、戦略分析を支援する。

企業は、ターゲットとする領域(市場)にどういった企業が参入していて、どこの技術分野の研究開発が活発か、また競合企業がどのような技術・ケイパビリティを有する企業に重点投資しているのか、といった経営戦略策定に必要な情報を把握できるようになる。

同社によると、企業が特に事業関心度の高い分野をフォーカスしているといい、当初はSmart Energy、Smart Factory、自動運転、ドローン、5G、Smart Healthcare、Fintech、セキュリティといった20の注目分野の市場・企業動向の把握を支援する。注目分野の対象拡大をはじめ機能を拡充していく予定だ。