市場調査会社である仏Yole Développementによると、RFフロントエンド(RFFE)市場は、2021年の27億ドル規模から、年平均10%で成長を続け、2026年には43億ドルに達するとみられるという。
2021年の当該市場の中心はコンシューマユースのスマートフォン(スマホ)、タブレット、ラップトップ向けRFFEで、その規模は20億ドルを超すという。5Gに話題が行きがちだが、そのほかのRFFE技術(Wi-Fi、Bluetooth、UWB)なども着実に技術的に進化しており、そうしたさまざまな無線技術の活用が、コロナ禍以降の生活に不可欠になっていくことから、今後も高い成長が期待されることになるとしている。
なお、スマホの無線接続用フィルタおよび関連部品サプライチェーンにおいて、Qualcomm、Qorvo、Skyworks、Broadcom、村田製作所などの主要企業は、複数のフィルタ技術に取り組んでおり、SAWフィルタとBAWフィルタの両方を提供している。また、日系フィルターメーカーとしては京セラや太陽誘電も大手であるほか、MLC(積層セラミックコンデンサ)も村田製作所、TDK、太陽誘電といった日本勢が存在感を示している。加えて、IPD(Integrated Passive Device)においても村田製作所が大手に名を連ねている。