ヤマト運輸、KDDI、プライム ライフ テクノロジーズは2月1日、スマートフォンをクルマの鍵にする「デジタルキー」を活用したトランクへの配達実証実験を開始すると発表した。トヨタ自動車からデジタルキーの提供を受けており、実証参加者はトヨタ自動車の車両所有者が対象となる。
今回の実証では、参加者の自家用車にデジタルキーで解錠可能な専用デバイスを設置する。EC(Electronic Commerce:電子商取引)サイトから商品を購入した参加者がヤマト運輸の配送商品「EAZY」で配達場所を「車内への置き配」に指定することで、配達員が車両のトランクなどをデジタルキーで解錠し商品を届ける流れだ。
参加者は専用アプリからトランクや助手席、後部座席などの配達先を指定できる。また、専用アプリでは配送状況の確認や再配達の指示なども可能だという。EC市場の成長やコロナ禍による生活様式の多様化に応じて荷物の受け取り方法に対するニーズに対応して、利便性の向上を目指すとのことだ。
ヤマト運輸は今回の実証でデジタルキーを活用した新たなオペレーションの実現性を検証し、同社が開発した複数社のデジタルキーを同時に管理できるマルチデジタルキー・プラットフォームと連携して新たな荷物の受け取り方を検討する予定。
KDDIは同実証で利用するスマホアプリとIoTサービスプラットフォームを組み合わせたシステムを提供する予定だ。今後は同システムを自動車業界のみならずさまざまな業界に提供することで、ビジネス課題の解決やユーザーの利便性向上に寄与するサービス実現を目指すという。