TISインテックグループのTISは1月31日、都市開発および不動産事業者向けに「ロケーションデータ分析販売サービス」を開始すると発表した。同サービスは、レイ・フロンティアとの協業によって、精緻な移動手段や行動の流れが分かるロケーションデータを基に人々の行動分析を行い、そのデータと分析レポートを提供するもの。
新規事業の企画や、不動産、商業施設の管理運営といった業務において、専門アナリストがビジネス課題のヒアリングから実際のデータ活用支援まで行い、データ利活用ビジネスをトータルにサポートするという。
同サービスではTISとレイ・フロンティアが収集および蓄積したロケーションデータを基にして、各企業のビジネス課題に沿って人々の行動特徴を分析し、データとレポートを提供する。3秒から5秒ごとに取得する位置情報により、人々がどこにどのルートを使って訪れ、どのくらい滞在したのかなどのカスタマージャーニーを描くことができるため、ユーザーの潜在的なニーズを可視化できるという。また、ユーザーの性別や年齢、居住地といったデモグラフィックも確認できるとのことだ。
これらのデータを活用することで、各自治体が推進するスマートシティやMaaS(Mobility as a Service)などの都市計画において人の流れや移動手段のシミュレーションやパーソントリップ調査を行ったり、不動産管理事業においてテナント来訪者の属性や立ち寄り場所などを可視化して分析したりと、不動産管理の効率化に活用可能だ。
なお、同社で取り扱うデータはすべてユーザーの許諾を得たプライバシー保護に配慮したものを提供する。また、分析にあたっては個人情報保護法・GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)に準拠し、個人を特定できないよう加工しているとのことだ。