米IBMは1月21日(現地時間)、同社のAIソリューション「IBM Watson」を医療業界向けに提供する「Watson Health」事業の一部を、投資会社であるフランシスコ・パートナーズに売却したと発表した。両社はIBMのヘルスケア・データおよびアナリティクス関連の資産を取得する契約を正式に締結しており、買収取引は2022年第2四半期に完了する予定だ。なお、買収に関する金額などは非公開。
フランシスコ・パートナーズが取得した資産には、「Health Insights」、「MarketScan」、「Clinical Development」、「Social Program Management」、「Micromedex」、イメージング・ソフトウェア製品をはじめとした広範囲かつ多様なデータ・セットや製品が含まれる。
事業譲渡完了後には独立した新会社を設立し、ライフサイエンス、医療機関、画像診断、保険者、雇用者および政府系医療・福祉分野の既存顧客にサービスを提供する。なお、「Watson Health」事業の現経営メンバーは新会社においても維持される。
フランシスコ・パートナーズは400社以上のテクノロジー企業への投資実績を持つ。また、これまでのヘルスケア業界への投資においては、患者や医療機関、保険者、製薬会社、生命科学会、各国政府などのヘルスケア・エコシステムに革新的な製品およびソリューションを提供するための技術を活用する企業に重点を置いてきている。