2022年1月19日~21日にかけて東京ビッグサイトにて開催していた「第14回オートモーティブワールド」において、OKIエンジニアリングは車向けソリューションの評価・試験サービスなどを紹介した。

2021年11月に開始した「プレスフィット端子部品の実装基板評価サービス」は、車載電装品を中心に採用され始めているプレスフィット接続の部品とプリント基板の信頼性を評価するもの。

従来、はんだ実装が主流であったが、電気製品生産工場の電気使用量の3分の1を「リフロー装置&はんだ槽」が占めているという調査もあり、はんだ実装は大きな電力消費が必要とされている。

企業にも脱炭素目標やCO2削減が求められる中、電力消費が大きいはんだ実装が不要な「プレスフィット端子部品接続」が車載電装品を中心に採用され始めている。

プレスフィット端子部品接続は、プリント基板のスルーホールに弾性のあるプレスフィット端子を接続する方法。圧力をかけて接続するため、電力消費が抑えられるのがメリットだ。

  • OKIエンジニアリングブースで展示されていたプレスフィット端子部品

    第14回オートモーティブワールドのOKIエンジニアリングブースで展示されていたプレスフィット端子部品

しかし、圧力をかけるために、プリント基板のひずみや白化などで絶縁不良や基板の層内剥離が発生する懸念がある。

そこで、OKIエンジニアリングでは「プレスフィット端子部品の実装基板評価サービス」を2021年11月から提供開始した。同サービスでは、外観検査、強度試験、環境試験、電気的測定、断面観察、平面観察を通しプレスフィット部品とプリント基板の接続信頼性を評価する。

現在は、主に自動車部品メーカーからの引き合いが多いという。

また、同社では脱炭素への取り組みの一環として、受託試験サービスごとのCO2排出量の開示サービスを2021年10月から開始した。

欧州では、自動車会社にCO2排出量の申告を義務付ける動きが進み、国内でも自動車業界各社が2050年までのCO2排出量ゼロを掲げており、自動車メーカーのサプライヤー各社は、組織単位でのCO2排出量に加え、納入する製品1個当たりのCO2排出量についても開示することを要求されているという背景があり、同取り組みを開始。

まずは同社の群馬カーエレクトロニクステストラボで開始し、各所に広げていくとのことだ。

  • 展示の様子

    第14回オートモーティブワールド、OKIエンジニアリングの展示の様子