日本通信は1月21日、基地局を設置運営する企業や大学など向けに、ローカル5G向けのSIMの提供を開始することを発表した。既に先行受注している分を含め、2月7日から出荷を開始する。
ローカル5G・4Gは、企業や大学、自治体などが基地局を設置できるようにするものだが、基地局を設置する者がSIMを生成しないと、通信そのものができないという問題がある。
今回、同社が提供を開始するローカル5G向けのSIMは、SIMカード、eSIM、SIMカードの上に貼るタイプのオーバーレイSIMの3種類から選択できる。さらに5Gでセキュリティを強化したSUCI(Subscription Concealed Identifier、暗号化された加入者識別子)もサポートしている。基地局への接続認証の鍵となるK/OPは、顧客である企業や大学などが自ら指定することも可能。
一般的なMVNO事業モデルでは、携帯事業者が発行するSIMを調達し、利用者に提供することで通信サービスを提供している。SIMにはさまざまな機能が搭載可能だが、携帯事業者が発行するSIMは、当該事業者のみが利用可能であるため、MVNO事業者が新たな機能を搭載することができないという。
しかし、同社が発行する「自社SIM」は、SIMメーカーから調達するSIMを使って新たな機能を追加できるため、これまで実現できなかった新たなサービスの提供を可能にするとのことだ。