情報処理推進機構(IPA: Information-technology Promotion Agency, Japan)は1月18日、「情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況[2021年第4四半期(10月~12月)]:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構」において、情報セキュリティ安心相談窓口への2021年第2四半期(4月~6月)の相談状況に関する統計を公開した。
全体の相談件数は1,933件で、第3四半期からは約91.0%も増加しているという。第3四半期には相談件数が比較的少なかったが、今四半期は第2四半期と比べても約100件多く、3カ月ぶりに高い水準に戻ってしまった形だ。
相談が寄せられたサイバー攻撃の手口について、相談件数の多い順に並べると以下のようになる。
- ウイルス検出の偽警告(前四半期から約2.2倍の420件)
- 宅配便業者・通信事業者をかたる偽SMS(約2.4倍の161件)
- ワンクリック請求(約2.8倍の58件)
- 仮想通貨で金銭を要求する迷惑メール(約41.8%減の57件)
- 不正ログイン(約3.3倍の53件)
- iPhoneに突然表示される不審なカレンダー通知(約9.5%増の23件)
- Emotet関連(前四半期0件に対して12件)
- Facebookのメッセンジャーに届く動画(0件)
前四半期と比較すると、ウイルス検出などの偽の警告を表示させて悪意のあるサイトに誘導したり、宅配業者を装った偽のSMSを利用して個人情報を盗み出したりといった手口が大幅に増加している。これらの手口については、IPAやセキュリティ専門機関から何度も注意喚起が行われているが、手口そのものが巧妙化している傾向もあり、引き続き警戒が必要だ。