日清紡マイクロデバイスは2022年1月19日~1月21日にかけて東京ビッグサイトにて開催されている「第14回 オートモーティブワールド(オートモーティブワールド 2022)」にて、開発中の各種車載向けデバイスの紹介などに加え、すでに多くのデバイスがさまざまな車載機器に搭載されていることの紹介などを行っている。
同社はリコー電子デバイスと新日本無線が合併する形で2022年1月に設立された日清紡の半導体子会社。そのため、今回は元の2社で開発されてきたさまざまなデバイスの紹介が行われているほか、そうした元々の2社が培ってきたデバイスが搭載されている各種車載機器の展示などが行われている。
また多数の開発品の展示も行われている。例えば超音波センサを用いたアコースティックセンサは、MEMS技術のノウハウと活用して100Hz~100kHzまでの超音波を検知可能とすることで、従来の超音波センサよりも安価かつ高精度で異常検知を可能とすることができるようになるという。こちらは、開発中とは言いながら、2022年4月より量産を開始する予定だという。
また、同じく開発中の60GHzミリ波スマートセンサは、Infineon TechnologiesのレーダーセンサICと信号処理用マイコンを日清紡マイクロデバイスの高い技術でモールド化し、かつ電波認証まで取得したもの。ターンキーソリューションとして、存在検知バージョンと人流検知バージョンが用意されており、いずれも4月には提供開始ができる予定だという。ただし、これらのバージョンは車載ではなく屋内環境用途向けであり、今後、車載対応したバージョンの提供に向けた取り組みを進めていく予定としている。
このほか、メカニカルスイッチ(ボタン)を非接触に切り替えることを目的とした開発中の光学式タッチレスセンサのデモも行われている。こちらは、高出力の赤外LEDと受光ICを独自のパッケージに組み込んだ反射型センサで、手袋をしていてもセンシングが可能という点が特徴。指先を感知する推奨距離としては20~30mmとしている。2022年1月末には開発を終え、同年春ごろには製品化される予定だという。