富士通セミコンダクターメモリソリューション(FSM)は、同社のSPIインタフェース対応FRAM製品として最大メモリ容量となる8MビットQuad SPI FRAM「MB85RQ8MLX」を開発し、サンプル提供を開始したことを1月18日に発表した。

同製品は、105℃の高温環境下においても最大108MHz動作によって54MB/sでのデータ書き換えを実現する不揮発性メモリで、高速でのデータ書き換えと高温耐性が要求されるPLC(Programmable Logic Controller)やHMI(ヒューマンマシンインタフェース)、RAIDコントローラなどの産業用コンピューティングのほか、データセンターやHPCなどといった用途に適しているという。

  • MB85RQ8MLX

    MB85RQ8MLXのパッケージ(提供:富士通セミコンダクターメモリソリューション)

また、バッテリーバックアップSRAMをデータバッファ用途に使用している場合、同製品に置き換えることでバッテリーの削減が可能になるほか、フラッシュメモリやEEPROMと比べても「高速書き込み」や「高書換え耐性」、「低消費電力」といった優位性があるため、“データの書き込み時間が長い”といった課題を解決できる場合があるともしている。

  • 解決例

    FRAMへの置き換えでの課題解決例(出典:富士通セミコンダクターメモリソリューション)

なお、同社では同製品に加え、3.3V(2.7V~3.6V)で動作する8Mビット Quad SPI FRAMも開発中としている。