NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は1月18日、データ利活用プラットフォーム 「Smart Data Platform」(以下 SDPF)において、 運用一体型の月額定額制エッジコンピューティングサービス 「SDPF Edge」 の提供を同日より開始すると発表した。
SDPFでは、企業に点在するデータを1つのプラットフォーム上でシームレスに融合し、データの収集、蓄積、分析基盤を提供する。
エッジコンピューティングは、端末から近い位置にサーバを配置しデータを処理することで、リアルタイム性の確保 や通信量の削減 などを実現する 分散処理型のコンピューティングモデル。
同社 エバンジェリストの林雅之氏は、エッジコンピューティング市場は年率27.2%で成長する見込みで、背景に、データ量が増大することでアクセス量も増加し、遅延が発生している点、自動運転や異常検知など従来よりも即時性の必要なユースケースが増加している点、コロナの影響でリモートでの資産維持・監視、遠隔医療などオンラインでの需要が急増して点があるとした。
その上で、「クラウドとエッジコンピュータの使い分けが進んでいく。今後は製造業、自動運転に代表されるモビリティ、スマートシティ、カスタマーエクスペリエンス、AR/VRなどの領域でマーケットが拡大していく」と述べた。
「SDPF Edge」では、サーバは顧客拠点に設置するものの、初期導入時の設定、複数のエッジ端末の管理、トラブル時のサポートはNTTコミュニケーションズが行う。
サービスは月額定額制を採用しており、CPU数、メモリ容量、ストレージ容量に応じ3つのプランがあり、ラックマウント型で、CPU32コア、メモリ128GB、ストレージ3.84TB(SSD)が135,960円、ラックマウント型で、CPU16コア、メモリ64GB、ストレージ0.96TB(SSD)が93,610円、ボックス型で、CPU8コア、メモリ32GB、ストレージ1TB(HDD)が52,470円(いずれも月額の税込)。
SDPF各サービス共通のハードウェア/ソフトウェア基盤を持つことによりアプリケーション一元管理や追加配信、バージョンアップなどが可能で、これによりコストが抑えられているという。
同社ではユースケースとして、クラウド上で開発したAIモデルを本サービス上で活用することで、製造現場における製品の品質管理品質のばらつきなどを即時判定することが可能なほか、小売業では、店舗内のリアルタイムな画像データを活用した来店者の購買行動分析やセルフレジのスキャン漏れ検知などが可能だとしている。
5G・IoTタスクフォースタスクフォース長 吉宮秀幸氏は「分散コンピューティングのキモは、コンピュータを提供するだけでなく、ネットワークを含めて、End to Endで一括でマネージメントしてお客様に価値を提供することだ。ローカル5G、エッジコンピューティング、ネットワーク、マルチクラウドの環境をセキュアな閉域網で提供し、かつEnd to Endでマネージメントを提供しているのが弊社の特徴だ」と述べた。