神戸大学、香川大学、高知赤十字病院、オリンパス、NTTドコモは1月17日、閉域クラウドサービス「ドコモオープンイノベーションクラウド」と高精細映像伝送システム「LiveU」を用いた、遠隔医療の実証実験を実施すると発表した。
実証実験は遠隔医療の支援、高度なカンファレンスの実現、および医療教育の高度化を目的としており、2022年2月23日に実施される。
同実証実験では、オリンパスが提供している消化器内視鏡システム「EVIS X1」とドコモが提供している「LiveU」を組み合わせ、神戸大学医学部付属病院で得られた内視鏡映像・手技風景映像を、「ドコモオープンイノベーションクラウド」を経由して香川大学医学部附属病院消化器内科、高知赤十字病院消化器内科との間で同時に共有する。併せて、その内視鏡映像にアノテーション(映像に線や図形を描画すること)を加え、アノテーション結果も3医療機関の間でリアルタイムに共有する。
今まで医療機関でのセキュアな通信環境の構築には専用線の活用が一般的で、受信機の設置に費用や時間がかかった。同実証実験が成功すれば、クラウド上に受信機機能を実装することで、モバイル通信環境においても受信機を設置することなくセキュリティを確保できるようになるという。また、セキュアな接続を維持したままアノテーションされたフルハイビジョン映像を場所や環境を選ばず、複数の人で確認も行える。