富士フイルムビジネスイノベーションは1月12日、店舗・Webサイト・デジタル広告などの顧客接点から得られる購買履歴や行動履歴、顧客属性などのデータを統合・可視化・分析し、企業のマーケティング領域のDX（デジタルトランスフォーメーション）を支援するサービス「Marketing Cockpit(マーケティング コックピット)」を提供開始した。

  • Marketing Cockpitのサービスイメージ

新サービスは、同社がクラウド上に開発した独自のシステム基盤を用いて、オンラインとオフラインそれぞれの顧客接点から得られる購買履歴や行動履歴、顧客属性などのデータを統合し、顧客行動や販促効果を可視化・分析する。

具体的には、同サービスのシステム基盤を用いてEC(電子商取引)サイトや店舗(POS)の購買データ、Webサイトやアプリの行動データ、CRM(顧客関係管理)システムの顧客属性データなどを統合し、顧客行動や販促施策の効果を可視化・分析する。その結果をレポートとして提供することで、ユーザー企業は販促目標に対する課題を把握し、対策を検討できる。

システム基盤上では、同社開発のAI(人工知能)が複雑な顧客属性や行動履歴を解析し、顧客をセグメント化する。例えば、デジタル広告の配信やDMの発送に有効なセグメントと顧客リストを抽出して提供する。ユーザー企業はより適切な対象顧客が分かり、販促効果の向上につなげられるとしている。

これらにより多様な顧客接点のデータを俯瞰し、より適切な対象顧客や施策を明らかにして、同サービスの利用企業に提案できる。データの統合・可視化・分析をサービスとして支援することで、企業の販促のPDCAサイクルを加速させ、最適な顧客体験の提供を実現するとしている。

なお同サービスでは、同社のシステムエンジニアがユーザー企業に応じたシステムの設定と運用を行うため、ユーザー企業はデータを統合・分析するための新たなシステムやツールの導入が不要であり、IT技術者が不在でも利用できるとのことだ。