NXP Semiconductorsは、自動運転市場向けに専用16nmイメージング・レーダ・プロセッサ「S32R45」の量産開始、ならびに4Dイメージング・レーダチップの新製品「S32R41」の発表を行った。2製品ともに、レベル2+から5までの自動運転に対応し、360度周囲をセンシングする4Dイメージング・レーダを実現するという。
S32R41は2030年までに量産車の50%近くを占めると予測されているL2+自動運転アプリケーション向けの16nmレーダ・プロセッサで、クルマの周囲の360度全方位で最大6個のコーナー/前方/後方レーダ・センサを可能とするものという位置づけとなっている。
一方の量産が開始されたS32R45は、NXPの第6世代車載レーダー・チップセット・ファミリのフラッグシップ製品で、クルマ1台あたり10個を超えるイメージング・レーダ・センサが必要な、自動運転レベル2+から最も要求の厳しいレベル5までの自動運転の実現を可能にするものに位置づけられている。さらに、信頼性の高い高分解能センシングが必要な交通、交通管理、その他の産業アプリケーションにも対応可能だといい、2022年前半からクライアント先での採用が開始される見込みだという。
なお、これら2製品と同社の第2世代RFCMOS車載レーダトランシーバ「TEF82xx」を組み合わせることで、量産可能なイメージング・レーダー・ソリューションに必要とされる優れた角度分解能、プロセッシング能力、センシング範囲を提供できると同社では説明している。