中国の市場調査およびコンサルティング企業のJW Insightsが、12月に北京で開催した中国半導体投資連盟年次総会にて「中国の半導体企業売上高トップ100」のリストを発表した。
それによると、中国で売り上げトップ10に入るためには少なくとも70億人民元(約1260億円、1元を18円で換算)以上が必要で、トップ100に入るには3億人民元(約54億円、同)以上が必要だという。
ランキングトップは、通信機器メーカー大手のHuawei子会社のHiSilicon。現在は、米国商務省のエンティティリストに掲載されている関係から、TSMCへの5Gスマートフォン(スマホ)用プロセッサの生産委託ができないほか、他社からの5G向け半導体の入手もできない状況となっており、クラウドやEVなどに向けた半導体に注力している。2位は、Will Semiconductorで、イメージセンササプライヤOmniVisionの親会社でもある。同社は、通信、車載、家電向け半導体ファブレスで、2021年には、日本の仙台市に電源制御IC向け研究開発センターを開設している。
3位は車載コントローラ、プロセッサ、パワー半導体などを手掛けるZhixin Semiconductor、4位はNXP Semiconductorのスタンダード・プロダクト事業部門(ディスクリート、ロジック、MOSFETなどの製造・販売)を買収したことでも知られるIDMのWingtech、5位は清華紫光集団傘下の総合ファブレスであるUNISOC、6位は大手通信機器メーカーZTE Electronics子会社の通信用LSI設計ファブレスであるSanechips、7位は清華紫光集団傘下のNAND専業メーカーのYMTC、8位はNOR/NAND、ARM Cortex M3ベースのCPUなどを手掛けるファブレスであるGigaDevice、9位はパワー半導体およびデジタル半導体を手掛けるSilan、そして10位は自称独自開発DRAMメーカーのCXMTとなっている。
JW Insightsは、保有するデータベース内の2000以上の中国半導体企業を調査し、トップ100リストを作成したとしている。CSIA (中国半導体工業会)の調べでは、中国内にはファブレスIC設計会社がHiSiliconのような大企業から個人事業に至るまで2800社あるという。