Intelは、米国ネバダ州ラスベガスで開催されているCES 2022において、Mobileyeの自動運転車向けSoCなど複数の新製品を発表した。

Mobileyeの自動運転車向け新SoC

Intelの子会社であるMobileyeは、自動運転車(AV)向け新SoC「EyeQ Ultra」を発表した。1パッケージでEyeQ5 SoC 10個分の機能を実行できるようにしつつ、完全自動運転車に最適な電力性能を提供する用に設計されているという。

  • Intel

    MobileyeのEyeQ ULTRA SoCのイメージ (出所:Intel)

またMobileyeの記者会見ではフォルクスワーゲン社が各ブランドの運転支援機能にMobileyeの高度なマッピング・テクノロジーを採用すると発表したほか、Fordも運転支援機能「Ford BlueCruise」のより高度な機能の提供に向けた協力関係の強化を発表した。

さらにMobileyeは、中国の吉利控股集団とも2024年に生産開始が予定されるレベル4の個人向け自動運転車ならびに、360度のサラウンド・ビュー・センシング・システムと車両の進行方向と横方向に対応した先端制御機能となるドライビング・ポリシーを備えた完全レベル2+の車両を発表している。ちなみに、MobileyeのEyeQ ULTRA SoCは製造委託先ファウンドリの5nmプロセスで製造され、吉利のレベル4自動運転車に搭載される模様だという。

第12世代Coreモバイルプロセッサも発表

IntelもCES 2022にて、第12世代Core Hシリーズ・プロセッサを発表した。Intel 7プロセス(旧10nmプロセス)を採用した同シリーズは、フラッグシップモデルとなるi9-12900HKを筆頭に、ゲーム体験向けパフォーマンスを最大40%向上したほか、従来世代のCore i9-11980HK比で、ゲームプレイを最大28%高速化したという。また、エンスージアストが薄型軽量ノートブックPCに求める性能を提供する第12世代Intel Core Pシリーズも発表している。

  • Intel

    Intel Core H シリーズのイメージ (出所:Intel)

「Intel Arc Graphics」の出荷を開始

このほか、Intelは、ディスクリート・グラフィックス「Intel Arc Graphics(開発コード名:Alchemist)」のシステムメーカー向け出荷を開始したことも発表している。Intel Arc Graphicsは、ハードウェア・アクセラレーションによるレイトレーシングへの対応、AIを活用した高解像技術「XeSS(Xe Super Sampling)」、Intel Deep Linkテクノロジーなどの機能を提供するという。

  • Intel

    Intel Arc Graphics GPUのイメージ (出所:Intel)