米Microsoftは1月2日(米国時間)、Exchange Team Blog「Email Stuck in Exchange On-premises Transport Queues」において、2022年の年明け頃に発生したMicrosoft Exchange Serverの電子メールサービスの障害への対応策を公開したと伝えた。オンプレミスのExchange Server 2016および2019では年明け頃、電子メールサービスが正常に機能せず、メッセージがスタックする問題が発生していた。
Microsoftによると、この問題はExchange Server内のマルウェアスキャンエンジンによって使用される署名ファイルの日付チェックに潜んでいたバグが原因で発生したものだという。新年の変更に伴って日付チェックが失敗し、マルウェアエンジンがクラッシュしたことで結果として電子メールサービスが正常に機能しなくなっていたとのこと。
問題が発生すると、Exchange Serverのアプリケーションイベントログに下図のようなエラーが表示されるという。
Microsoftはこの問題を解消するためのソリューションとして、PowerShellスクリプト「Reset-ScanEngineVersion.ps1」を公開した。
このソリューションを適用するには、まずPowerShellで「Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy RemoteSigned」コマンドを実行してスクリプトの実行ポリシーを変更した上で、Reset-ScanEngineVersion.ps1を実行する必要がある。詳細はExchange Team Blogの記事で説明されている。
なおMicrosoftでは、この問題はマルウェアスキャンやマルウェアエンジン自体の問題ではないことを強調している。