Spider Labsは12月21日、インターネット広告におけるリスクの一つである「アドフラウド(広告詐欺)」に関するメディア向けラウンドテーブルを開催した。ラウンドテーブルでは併せて、同社が提供するアドフラウド対策ツール「Spider AF」のアップデートが発表された。

増加するインターネット広告出稿

2020年の新型コロナウイルス流行時を除き、世界的に年々広告費は上昇している。日本においても同様の動きが見られるが、特に媒体別広告費に焦点を当てると、全体的には低下した2020年においても、インターネット広告の費用のみは上昇している状況だ。インターネット広告には成果報酬型、運用型、予約型の3種類があるが、Spider Labs営業担当の佐藤裕樹氏は「現在は運用型広告が約8割を占めている」と説明する。

運用型広告とは、複数の広告主が広告配信システムを利用して、リアルタイムで入札を行い、複数のメディアに広告を配信する仕組みを指す。そのメリットとして挙げられるのが、特定のユーザーをターゲットにすることができる点だ。性別、年齢から興味関心、どのサイトを見ていた人なのかといった属性を基に、システムを使ってターゲティングすることで、広告効果を高めることができるとされている。

従来広告は、枠や面を購入し、不特定多数に発信するのが主流だった。だが現在は、ターゲティングによって最適なタイミングで狙った人に広告を配信する、というのが一般化している。また、収集したデータを基に広告効果を可視化し、短いサイクルでPDCAを回すことで、効果の最大化も期待できる。これにより、「現在は運用型広告がインターネット広告の主流になっている」(佐藤氏)のだ。

  • 運用型広告のメリット