ニコンは、広視野観察に対応し、幅広い波長域の色収差補正を可能にした、生物顕微鏡用対物レンズ「CFI プランアポクロマート Lambda D」シリーズ計7本と、広視野で高解像な6K画像をカラーとモノクロともに1台で取得できる、顕微鏡デジタルカメラ「Digital Sight 10」を発売することを12月23日に発表した。
CFI プランアポクロマート Lambda Dは、同社でこれまで広い視野で鮮明な観察に対応するレンズとして提供してきた「CFI プランアポクロマート Lambda」シリーズを刷新したもの。
CFI プランアポクロマート Lambda Dは新開発の高屈折率ガラスの採用によって視野周辺部の光量低下を抑え、視野の端まで観察対象を明るく鮮明にとらえ、視野数25mmの広視野で、視認性が高く効率的な観察を可能とし、高いスループットを実現するとしている。
また、前シリーズよりも幅広い波長の色収差補正を行い、高い開口数による高解像化を実現。
1本の対物レンズで幅広い波長の試薬に対応できるため、従来行われてきた波長に合わせた対物レンズの使い分けが不要になるとしている。
一方の顕微鏡デジタルカメラDigital Sight 10は、視野数25mmで、ニコンFXフォーマットのCMOSイメージセンサを採用し、6K画像(6000×3984画素)が取得できる。
カラー画像とモノクロ画像のいずれも取得が可能で、単一のセンサーで画像を取得しているため、カラーとモノクロの画像を重ね合わせてもズレを最小限に抑え、形態や位置情報の視認性が向上するという。
別売りの画像統合ソフトウエア「NIS-Elements」を組み合わせて使用することで、画像の取得から表示、解析ができ、病理診断や創薬研究など、幅広いシーンで活用できるという。
なお、両製品とも12月29日から発売開始予定で、両製品を組み合わせて使用することで、色収差がさらに少なく、鮮明な画像取得が可能で、視野の周辺までより高解像な画像が取得できるという。