HORIBAグループは12月15日から17日にかけて東京ビッグサイトにて開催されていた「SEMICON Japan 2021 Hybrid」にて、次世代圧力式マスフローコントローラー「CRITERION(クライテリオン) D700」やレティクル/マスク異物検査装置「PD Xpadion(エクスパディオン)」と、プラズマ発光モニター「EV 2.0」といった新製品などの展示を行った。

次世代圧力式マスフローコントローラーCRITERION(クライテリオン) D700は2021年1月発売予定の製品で、今回が展示会としては初めてのお披露目となったという。

同製品を開発した堀場エステックはマスフローコントローラー市場で約60%の世界シェアを持つ。従来品の「D500」と比較すると約8倍の速さとなる0.1秒でガス流量コントロールを立ち上げる応答性能を実現し、製造プロセスの時間削減につながるとしている。

また、制御範囲の下限値を従来品比で約5倍、応答波形の誤差を従来品比で13倍の精度に改善した。半導体製造装置間の性能誤差の低減につながり、歩留まりを向上させることができるという。

  • D700

    展示されていたCRITERION D700

2021年12月15日に発売された異物検査装置PD Xpadionもブース内で紹介されている。同社は1984年にPDシリーズとして異物検査装置を発売しており、長い実績を持つが、今回製品プラットフォームを一新し、PD Xpadionとして発売を開始したという。

独自開発の検出アルゴリズムとフィルター処理(異物を見分ける信号処理)により、回路部分を異物と認識してしまう誤検出を従来品比で約70%低減させたという。

加えて、検出した異物のサイズを自動で計測、保存することが可能なため。従来であれば作業者が行っていた異物の計測といった工数を削減することができるとしている。

  • パネル展示

    PD Xpadionのパネル展示

プラズマ発光モニタ「EV 2.0」はプラズマ分析に必要な分光技術において200年以上の歴史をもつホリバ・フランス、堀場製作所、堀場エステックの3社で開発したプラズマの状態分析から連続モニタリングまでが可能なモニタ。

半導体製造の各工程でのプラズマ状態をモニタリングし、異常監視や原因解析、クリーニングプロセスの最適化などの用途に活用が可能。プラズマの状態変化を0.01秒単位で超精密に計測することができるため、半導体の品質向上だけでなく、研究開発にも利用可能だという。

  • プラズマ発光モニタ「EV 2.0」

    プラズマ発光モニタ「EV 2.0」

そのほか、同社のブースではほかにも多岐にわたる半導体向けソリューションの展示が行われていた。

  • 展示の様子

    HORIBAグループのSEMICON Japan 2021 Hybridでの展示の様子