塩野義製薬は12月20日、開発中の3CLプロテアーゼを選択的に阻害する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)向け低分子経口抗ウイルス薬(開発番号:S-217622)の予備的な非臨床試験から、既存の変異株と同様に「オミクロン株」に対する高い抗ウイルス活性を確認したことを発表した。
今回の試験は、国立感染症研究所から入手した新型コロナ臨床分離株(オミクロン株)を用いて社内で行ったもの。同社では、現在開発中の予防ワクチン(開発番号:S-268019)について、オミクロン株の評価系の構築に向けて取り組んでいくとしている。また、すでにオミクロン株に対する予防ワクチンの抗原設計は完了しており、今後、製法プロセスの検討を進めていく予定ともしている。
なお、同社では、自治体の下水処理場への流入下水を対象とした下水疫学調査サービスも行っているが、現在、オミクロン株についても検出できるように開発を進めているともしている。