AI insideは12月21日、企業および団体におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進およびAI(Artificial Intelligence:人工知能)の活用状況の把握を目的として、AIの内製化とAI人材の育成状況について調査した結果を公表した。
同調査には全国の20歳代から50歳代のビジネスパーソン2000人が参加した。
DXおよびAIの活用状況に関する設問において、「DX・AI活用を推進していない」とする回答は65.7%に上ったという。「DX推進・AI活用している」とする回答は17.8%にとどまり、DXの推進やAIの活用が進んでいない現状が明らかになった。
業界別では金融・保険業では「DX推進・AI活用している」が36.0%となり、他業界と比較してAI活用が進んでいるようだ。
また、7.4%が「DX推進は取り組んでいるが、AI活用まではできていない」、6.5%が「DX推進、AI活用共に必要性は感じているが着手できていない」と回答しており、AIの活用を検討しているものの、その活用までは着手できていないことが浮き彫りとなった。
システムの内製化状況に関する設問においては、「内製化を行っていない」との回答が全体の62.7%と最も多い結果となった。これに、「自社開発を行い、内製化に取り組んでいる」(11.5%)、「開発は外注だが、今後は自社開発を検討している」(8.2%)、「内製化は検討なし」(13.8%)とする結果が続いた。システムの自社開発や内製化に取り組む企業は半数に満たないとのことだ。
一方で、すでにAIを導入している層のみに着目すると、同じ設問に対して「自社開発を行い、内製化に取り組んでいる」とする回答は37.2%であった。24.3%が「開発は外注だが、今後は自社開発を検討している」と回答するなど、すでにAIを導入している企業では約6割がシステム内製化に向けて前向きな方針であることがうかがえる。
また、全体の70.8%が「AI人材育成の予定はない」と回答しており、多くの企業でAI人材を育成する予定がないようだ。「AI人材は十分確保できている」と回答した人は3.2%にとどまるほか、「AIに関する研修を実施し、人材育成を行っている」「研修の予定はあるが未着手、もしくは検討中」を合わせても17.9%程度だ。
すでにAIを導入している層では「AIに関する研修を実施し、人材育成を行っている」との回答が36.8%と最も多かった。「研修の予定はあるが未着手、もしくは検討中」(19.0%)、「社内のAI人材は十分確保できている」(10.5%)が続いたという。