トプコンは12月21日、建築施工向けの「ワンマン位置出しシステム」の発売を発表した。 同システムは、高精度位置出し機「楽位置」と、スマホ用建築現場向けワンマン位置出し誘導アプリケーションソフトウエア「楽墨」(らくずみ)で構成されており、3次元設計データをダイレクトに活用することで、建築時に行う測量作業の位置出しや検査、工事の基準線を引く墨出しなどを行える。

  • 高精度位置出し機「楽位置」と位置出し誘導アプリ「楽墨」

「楽位置」が作業者の持つ360°プリズム「キャンディーミラー」を自動で追尾することで位置を計測し、「楽墨」を組み合わせて、位置出し誘導を行う。「楽墨」には測定した位置のデータが記録され、後に帳票の出力も可能だ。

  • 楽位置を使用した現場作業イメージ

  • 360°プリズム「キャンディーミラー」

境界点や基準点、逃げ墨など2か所を計測するだけで、自分の位置座標を測定できるうえ、墨や基準の上ではなく作業しやすい任意の場所に設置して、計測作業を開始できる。また、正確な位置出しが困難な高低差のある現場でも、高精度な位置出しが可能だ。

従来コンベックスや回転レーザー、セオドライトで行っていたさまざまな計測を同システムのみで行え、客観的な位置情報がデジタルで記録保存できる。