NECは12月20日、1.9GHz周波数帯を使用した自営通信用TD-LTE規格であるsXGPに対応したプライベートLTEシステム用の小型アクセスポイント(AP)用コントローラの発売を発表した。サイズは180x180x50(WxDxH、ミリメートル)で、価格は56万8000円。2021年12月22日より出荷を開始する。
NECはこれまで、接続するAP数や端末数が比較的大きな規模でも利用可能なAPコントローラを提供してきた。今回発売する小型コントローラは、NECプラットフォーム製コンパクトボックス型コントローラをベースに、接続AP数などの機能を絞って新たに開発したもので、標準APコントローラよりも設置場所の制約を受けずに利用することができる。
sXGPに対応したプライベートLTEシステムを利用するための、最小構成(小型APコントローラやAPなど含む)をセットにしたパックも近日販売開始の予定だ。
sXGPは免許不要で、無線LANなどと比べて外来ノイズが少ない1.9GHz周波数帯を用いたLTE規格だ。伝送距離は数十メートから数百メートル程度、伝送レート(共有) 10数Mbps程度で、時分割多重によるLTE方式を採用している。秘匿性の高いLTEのSIM認証や外部にデータを出さないクローズドなネットワーク構成により、セキュアなローカル無線通信ネットワークを構築することが可能なため、病院や工場、倉庫などの自営ネットワークで音声通話やデータ通信などに活用されてきた。