ピュア・ストレージ・ジャパンは12月16日、FlashArrayファミリーの最上位機種として「FlashArray//XL」の提供を開始すると発表した。同機種は、大規模なデータベースからコンテナ化されたクラウドネイティブのアプリケーションまで、ミッションクリティカルなエンタープライズアプリケーション向けに設計されている。
同社は2022年内に、SaaSモデルの自律型ストレージをコードとして(Storage-as-Code)提供するプラットフォーム「Pure Fusion」の展開を予定している。ハードウェアを不可視化し、クラウド上でシンプルなプロビジョニングと自動化を実現するものだ。
ピュア・ストレージ・ジャパンのプリンシパル・テクニカル・ストラテジストである岩本知博氏は「FlashArray//XLとPure Fusionの組み合わせにより、ユーザーの要望を聞いてから設計するのではなく、まるで飲食店のメニューのようにPure Fusion上でメニューを決めておくことで迅速な導入が実現する」と説明した。
今回は「Pure Fusion」で管理できるストレージの新機種として、「FlashArray//XL」が発表された。同シリーズは5.5ペタバイトの容量を持つうえ、最大36ギガバイト毎秒のスループット性能を発揮する。
これまでスタンダードモデルとして同社が展開してきた「FlashArray//X」シリーズは3Uのラックスペースで提供していたが、今シリーズでは5Uとなる。「FlashArray//X90」と比較しても全体のパフォーマンスが最大で50%から65%向上し、容量は最大で68%アップしている。
「FlashArray//XL」シリーズのさらなる特徴は、書き込みキャッシュであるNVRAMをSSDに搭載したDNVR搭載DirectFlashモジュール(DFMD)として提供する点である。これにより、5Uに40本のSSDを搭載する省スペース化を実現しただけでなく、書き込み時のハードウェアのボトルネックも解消しているとのことだ。
「Pure Fusion」と「FlashArray//XL」シリーズを組み合わせることで、5Uで5.5ペタバイトを実現した「FlashArray//XL」シリーズの集約密度を活用できるだけでなく、シックスナイン(99.9999%)以上の可用性や、「Pure Fusion」によるクラウドライクな使い勝手を体験できるという。
「Pure Fusion」はAI駆動型のデータ・サービス・プラットフォーム「Pure1(ピュアワン)」により、AIが最適なデバイスから最適なボリュームを選択し、アプリケーションとしてユーザーに提供する。