ソニーグループは12月14日、不整地を安定かつ高効率に移動できるロボットを新たに開発したことを発表した。

  • 6脚車輪構成ロボット

    ソニーグループが開発した6脚車輪ロボット (出所:ソニーグループWebサイト)

同ロボットは、接地部分に車輪アクチュエーターを搭載した6本の脚構造を持つ「6脚車輪構成」を採用することで、環境に合わせて、車輪アクチュエータを駆動させる「車輪移動」と、6本の脚を交互に動かす「脚移動」をハイブリットで行うことができるため、地面の状況に応じて使い分けることで、効率的な移動を可能としたという。

また、6脚構成により、機体と地面が常時3点で接する設計となっているため、整地・不整地を問わず、前後に揺動しない滑らかな重心移動を実現しているほか、機体の脚構造やモーターへの負荷を分散させるメカ構成を採用することで、最大20kgの高い可搬重量を実現したという。

さらに、これによりロボットが静止している際に必要な自重を支えるためのエネルギー消費量の削減も可能なほか、脚移動時のような瞬間的に大電流が必要となる場合においては、搭載している電気二重層キャパシタ(EDLC:electric double-layer capacitor)を活用することで、バッテリーサイズを抑えたまま、ピーク電流に対応することも可能としたとしている。

なお、本体仕様は以下の通りとなっている。

  • サイズ:全高720〜1220mm(500mmの可変ストローク)、全長912mm、全幅672mm
  • 総重量(バッテリーを含む):89kg
  • 可搬重量:最大20kg
  • 移動速度:最大1.7m/s
  • 移動可能段差:最大30cm
  • 連続稼動時間:約4時間(動作パターンより変動)
  • 自由度:駆動軸16軸(直動6軸、Hip回転6軸、駆動輪4軸)、受動軸2軸(独自開発シングルオムニホイール)

Sony R&D Center |6脚車輪ロボットの動作デモ