中外製薬は12月13日、関節リウマチなどに効果が認められているスイスの製薬大手ロシュが手掛ける抗炎症薬「アクテムラ(一般名:トシリズマブ)」について、厚生労働省(厚労省)に新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎(新型コロナ肺炎)に対する適応拡大の申請を行ったことを発表した。
今回の承認申請は、新型コロナ入院患者を対象とした、医師主導の海外ランダム化非盲検プラットフォーム試験(RECOVERY試験)のアクテムラコホートの成績、ロシュが実施した3つの海外第III相プラセボ対照ランダム化二重盲検多施設共同試験(COVACTA試験、EMPACTA試験、REMDACTA試験)、および国内第III相単群多施設共同試験(J-COVACTA試験)などの成績に基づいて行われたもの。
いずれの試験でも有効性が確認されたという。なお、アクテムラはすでに新型コロナの治療薬として、欧州で承認済みのほか、米国およびガーナで緊急使用許可を取得している。また、世界保健機構(WHO)も使用を推奨している。