トッパン・フォームズは12月10日、BPM(Business Process Management)の手法を農業に導入し、農作業の内容や農地条件などから最適な農業法人と利用器具を選定し、エージェントを使って作業代行を提案する農作業マッチングサービスの実証を宮崎で開始したことを発表した。

  • 農作業マッチングサービスの実証の概要(同社資料より)

    農作業マッチングサービスの実証実験の概要(同社資料より)

宮崎県経済農業協同組合連合会(以下略、JA宮崎経済連)の協力のもと実施され、農作業マッチングサービスとして受託業務のデジタル化、データに基づく見積もりの作成、作業の統合及びマッチング、データによる受託判断の見える化、農業法人の投資判断に必要な情報の提供など行う。11月にJAに所属する農家の作業の一部工程を農業法人ベジエイト社に委託する形で開始されており、来年度より更に規模を拡大していく予定だという。

同社は2019年より農業法人と農家の協力により農作業現場でのデータ収集を開始、農作業に関する情報データベースの構築を進めてきた。同社によれば現在農業分野は高齢化や人手不足に耕作放棄地など問題が山積みながらも、農業法人との最適なマッチングが行われれば、委託側は最大負荷を増やすことなく1.5倍から2倍の面積の作付けと全体の収益の増加も可能だという。2022年度中にも更なる利便性と大規模化に対応したシステムを構築し、2025年度までに2億4000万円の売上を見込む事業とするべくサービスの本格化と対象地域の拡大を目指し事業展開を図る。