大日本印刷(以下:DNP)と同社グループのDNPフォトイメージングジャパン(PIJ)は、スマートフォンで撮影した顔写真でも規格に沿った顔写真データを収集できるクラウドサービス「DNP顔写真収集サービスwith Photo Entry」を開発し、2021年12月10日に運用を開始すると発表した。各種会員証や社員証など、顔写真入りIDカードを制作する際、同サービスを利用することで効率よく安定した品質の顔写真データを収集できるとしている。

  • 「DNP顔写真収集サービスwith Photo Entry」サービスイメージ

近年エンターテイメント業界で、顔認証ゲートやファンクラブ会員証、転売防止用の電子チケットなどでの顔写真の活用が増えているほか、社員証などのビジネス用途や教育分野でも顔写真の活用が広がっている。

従来、こうした顔写真データを収集する際、生活者自身がスマートフォンで撮影した顔写真データを送信するといった方法で対応していた。この場合、顔写真の品質やサイズにばらつきが多く、カード発行事務局の担当者が目視で確認する必要があったという。

  • 「DNP顔写真収集サービスwith Photo Entry」の運用方法と活用例

同サービスは、トリミング機能や、「サングラス不可」などの条件を識別するAI(人工知能)による顔撮影アシスト機能により、顔写真のピクセル(画素)数やサイズのほか、個々の規格に沿った顔写真のデータが登録できる。

  • トリミング機能と条件識別AI機能

また、顔写真データをクラウドサーバに自動リネーム登録することで、事務局担当者の手作業の負荷を軽減。自動化によって個人情報を取り違えるといった事故も防止する。顔写真はDNPのクラウドサーバに保管される。

ユーザーは、専用アプリをダウンロードすることなく撮影でき、自身のスマートフォンで撮影した顔写真データを送信するだけで登録が完了する。なお、全国に約5,500台(2021年11月末現在)設置されているDNP証明写真機「Ki-Re-i」で撮影した顔写真をサーバに登録することも可能だ。