キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)とNIコンサルティングは12月2日、戦略的業務提携を締結し、中小企業向けに電子帳簿保存法改正の業務対応を支援するため、NIコンサルティングの中小企業向けグループウェア「NI Collabo 360」の電帳法ストレージオプションに対して、キヤノン製のMFP(複合機)からファクス文書を直接保存可能なファクス受信連携強化を2022年1月から提供すると明らかにした。また、直接スキャナ保存できるMEAPアプリケーション「MEAP クラウドスキャン for NI Collabo」を同4月から提供開始を予定している。

キヤノンMJグループは、NIコンサルティングとの戦略的業務提携により、これまで中小企業では導入が難しい状況だった電子帳簿保存法改正への対応を、電子取引データの保存とスキャナ保存の両面から支援する廉価なサービスを提供する。

キヤノンMJグループが中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援サービスとして展開している「HOME」セレクトシリーズにMEAP クラウドスキャン for NI Collaboを追加し、NI Collabo 360の電帳法ストレージオプションに対して、紙で発行・受領した見積書や注文書、納品書、契約書などの文書をキヤノン製MFPから直接スキャンしてデータを格納することで、法的要件を満たしながら業務のデジタル化と生産性向上を支援。

  • NI Collabo 360とのFAX受信機能強化の概要

    NI Collabo 360とのFAX受信機能強化の概要

  • MEAP クラウドスキャン for NI Collaboの概要

    MEAP クラウドスキャン for NI Collaboの概要

キヤノンMJは、中小企業向けにビジネスを展開しているグループ企業のキヤノンシステムアンドサポートとビジネスパートナーとともに、2022年にMEAP クラウドスキャン for NI Collaboの販売目標として2000本を計画している。

一方、NIコンサルティングは提携を受けて、NI Collabo 360をはじめとした自社開発の経営支援システム群「可視化経営システム」のさらなる導入社数拡大と、それを活用した経営コンサルティングの提供により、中小企業の生産性向上を支援する。

中小企業においては、依然としてファクスや紙文書といったアナログな情報管理が現場業務や経営管理に非効率であることから、キヤノンMJグループの強みであるドキュメントソリューションとNIコンサルティングの強みである経営支援システムを融合させたDXソリューションを提供する。可視化経営システムは現在、8000社超が導入しており、今回の提携で早期に1万社に引き上げる計画だ。

HOMEは、キヤノンMJグループが提供する中小オフィスの課題に対応するIT支援サービスとなり、特にDX支援サービスをHOMEセレクトシリーズとして提供している。

また、MEAP クラウドスキャン for NI Collaboは、キヤノン製MFPからNI Collabo 360へシームレスに連携するアプリケーションとなり、MFPからスキャンした各種取引書類をダイレクトに電帳法に対応したストレージへ保存することが可能。さらにNI Collabo 360のさまざまなアプリケーションとの連携により、操作性でオフィス文書の電子化と業務効率化を強力に支えることが可能。

さらに、NI Collabo 360はスケジュールやメール、掲示板など社内の情報共有やコミュニケーショを密にする基本機能に加え、一般的には専用ソフトが必要なワークフローや経費精算、安否確認などの業務改善機能、さらにはテレワーク管理やグループ企業間連携といった独自の経営援機能を1つに統合した経営改善型グループウェア。

30超のアプリケーションを1人月額360円(税別)で利用できるほか、これと連携して証憑のスキャナ保存データや電子取引データをタイムスタンプ不要で保管する電帳法ストレージオプションを月額5000円(同、50GB)で提供する。なお、利用企業への事業成果還元の一環として、2022年1月1日より月額利用料を値下げし、税込360円(税別328円)に価格改定する。