日本航空(JAL)とメディパルホールディングス(メディパル)は11月30日、ドローンを活用した持続可能な物流網の構築に向けた共同検討を実施し、成功したことを発表した。

  • 離陸するドローン機体

今回の共同検討では、10月27日および28日に兵庫県洲本市でドローンによる医薬品の拠点間輸送をユースケースとした実証実験に取り組んだとのことだ。

輸送ルートは、顧客に近い場所で商品の安定供給を支える営業兼物流拠点であるFLC(Front Logistics Center)から、県立淡路医療センターの屋上庭園まで。実証実験では、ルートを2.5往復する通常飛行に加えてイレギュラーを想定した複数のシミュレーションを完遂したという。

  • ドローン飛行ルート

今回の実証実験は、NEDO(New Energy and Industrial Technology Development Organization:新エネルギー・産業技術総合開発機構)が主催する、KDDIのスマートドローンプラットフォームを活用したDRESSプロジェクトの一環として実施したものだ。

JALは航空運送事業における安全運航のノウハウを生かしたドローンの運航および安全管理を担当し、メディパル子会社のメディセオのロジスティクス本部が薬剤模擬品を提供した。

  • 薬剤模擬品を搭載する様子

両社は今後について、環境性能に優れた電動ドローンを活用することで、災害などの有事にも対応可能かつ持続可能な物流網を構築し、すべての国民が高品質な医療を享受できる豊かでサスティナブルな社会を目指すとしている。