インターネットイニシアティブ(IIJ)は11月24日、マイクロデータセンター(MDC)専業メーカーである豪Zella DCとパートナー契約を締結し、同社のMDC製品に運用・保守サービスを付加したエッジデータセンターソリューションである「DX edge(ディーエックス エッジ)」を提供開始した。価格は個別見積。

  • エッジコンピューティングの提供イメージ

MDCは、サーバ冷却用空調、無停電電源装置(UPS)、物理セキュリティなどデータセンターに必要な設備・機能を備えた、小サイズ(高さ約1～2m)のデータセンターであり、防水・防塵性と遮音性により屋内外の場所を問わず設置できる。

例えば、IoT機器や工場のFA機器などのエッジデバイスと物理的に近い場所で、低遅延や大量データ処理を行うエッジコンピューティング基盤として利用できる。また、5G(第5世代移動通信システム)の特性を生かして超低遅延処理を実現するMEC(マルチアクセス・エッジコンピューティング)として、リアルタイム性が求められる遠隔医療や自動運転などの分野での利用も想定されている。

新ソリューションは、MDCの導入・設置から運用・保守までをオールインワンで提供するものであり、MDCを用いたエッジコンピューティング環境や拠点のデジタル・IT基盤を短期間で構築・運用可能になるという。

同社は、提供中のコンテナ型データセンターである「IZmo(イズモ)シリーズ」にMDCを加えることで、データセンター設備のラインアップを拡充し、クラウド環境からエッジ環境まで、ユーザー企業の多様なニーズに合ったデータセンターサービスやソリューションを提供するとのこと。

今回提供するMDCには、屋内設置型の「Zella Pro」と屋外設置型の「Zella Hut」があり、サイズは12ユニット、25ユニット、38ユニットの3モデル。導入支援として、ユーザー企業のニーズに合わせたMDCの機種選定から設置作業などまでを行い、最短約2カ月で導入が完了する。

また、導入後は遠隔からの運用・保守、障害対応やセキュリティ通知などを提供する。ユーザー企業の要望に応じて、同社のネットワークやIoT関連サービスを組み合わせたソリューションの提供も可能としている。