AssistMotionは11月16日、2008年より開発を進めてきた高齢者をはじめとした身体動作の不自由な人などの機能回復に向けた歩行トレーニング向けロボット「curara(クララ)」の製品版を発表した。

同社は2020年、製品化前段階となるプレビュー版(試作機)「curara WR-P」を開発。モニターキャンペーンなどを通じて、製品版に向けた必要事項の洗い出しを実施。その結果、製品版curaraでは、コントローラの最適化とモータ出力の最適化により、curara WR-Pの4.5kgから2.7kgへと軽量化を実現。

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  • curaraの装着イメージ (提供:AssistMotion)

また、使い勝手の向上として、さまざまな体形に対応可能とするスライド機構の搭載、ならびに体形にフィットする腰ベルト構造の採用(ベルトのそのものは両足部も含め合計5か所)。さらに、片方の足がマヒしている場合のリハビリとして、片側2関節ないし1関節のみの利用や、股関節の2関節のみでの利用も可能としており、用途に応じて手軽に活用できることを目指し、4関節すべてのフルセット(構造変更可能)と、股関節のみのハーフセット(片側1関節の構造変更には対応。重量は1.7kg)の2製品を用意したという。

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    製品版として改良が施された主な箇所 (提供:AssistMotion)

加えて、リハビリ効果を向上させることを目的に、curaraでのトレーニングを1人でもできるさまざまなアプリケーションも理学療法士を交えて開発。自律的なトレーニングサポートや、歩行解析の表示、専用アプリによる適切なトレーニングの実施などを可能とした(専用スマホにインストールされた専用アプリにて実施)。

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    ハードウェアのみならず、リハビリをサポートするためのアプリケーションなども開発して提供する (提供:AssistMotion)

なお、curaraは、ユーザーが利用しやすい購入形態として、レンタル販売を基本としていくという。レンタル価格はフルセットで月額7万3700円、ハーフセットで月額5万2800円。発売予定日は2021年12月10日で、2022年5月初旬までの6か月間はいずれも「新製品発売キャンペーン」として、月額レンタル料を10%オフして提供するとしている。また、ユーザーから購入希望があれば、それにも応じるともしている。

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    フルセットのほか、股関節のリハビリ向けにハーフセットも用意 (提供:AssistMotion)