パナソニックは10月28日、2021年度第2四半期(7月~9月)の決算を発表した。売上高と営業利益はともに前年同期比4%増でそれぞれ1兆7,412億円、968億円だった。しかし調整後営業利益は、昨今の半導体不足やアジア工場ロックダウンなどの影響により、車載機器や家電の減販損が大きく、前年同期比15%減の803億円となった。
特に売上高伸長の一役を担ったのは、情報通信向けの分野であるコネクティッドソリューションだ。コネクティッドソリューションズの売上高は14%増の2,170億円、営業利益は520億円と前年同期の12億円の赤字から黒字転換した。情報通信関連の旺盛な投資需要により実装機が伸長したほか、プロジェクターの増販が牽引したという。
また、サプライチェーンソフトウェア大手の米BlueYonder(ブルーヨンダー)を2021年9月に8,633億円で買収して子会社化したことに伴い、すでに保有していた株式を再評価して583億円の利益を計上した。
2021年度の連結業績見通しに関しては、売上高を3,000億円上方修正して7兆3,000億円とした。営業利益も400億円上方修正し、3,700億円としている。
同日開催された決算発表会でパナソニック取締役専務執行役員グループCFOの梅田博和氏は、「半導体不足により資材価格の高騰や調達難が続きそうだが、オペレーション力を徹底的に強化し、拡大する需要に着実に取り込んでいきたい」と述べた。