米国の半導体製造用素材市場調査会社であるTECHCETは、2021年の半導体製造向けセラミック/SiC部材市場は、前年比37%増の20億ドルとなるとの予測を発表した。
同市場は、世界中で新規ファブの立ち上げが続くことから、2020年から2025年にかけて年平均成長率13%で伸びていくことが見込まれるという。
ただし、急速な半導体製造能力の拡大に対し、セラミック/SiC部材の生産能力拡大は微々たるものであるため、すべての需要の拡大に対応することが難しくなる可能性もあるという。
例えばAlNはヒーター用途や加熱ウェハチャックで活用されるが、半導体製造能力が増加し、その消費量が増えたとしても、製造メーカーが限られているため、リードタイムに苦労することになるとTECHCETでは予想している。
また、AlN、SiC、CVD SiC、ポリシリコンなどの高純度、高密度(低気孔率)の均質材料は、欠陥が少なく熱均一性が高い性能が重要となるエッチング、PECVD、ALD、および熱処理プロセスで使用されており、中でもAlNおよびSiCについては、今後5年間のうちに、生産性の向上、IPの進化、欠陥の低減、次世代熱プロセスによる要求性能の向上などにより、アルミナやその他のセラミック材料よりも高い成長が続くことが期待されるという。
なお、セラミック/SiC市場で活躍している企業としては、フェローテック、クアーズテック、SKC Solmics、Hana Materials、Morgan Technical Ceramics、Watlow、京セラ、AGC、トクヤマ、日本特殊陶業、MARUWAなどがある。