ディー・クルー・テクノロジーズは、10月27日~29日にかけて開催されている「第2回 量子コンピューティングEXPO秋」にて、開発中の量子FPGAを搭載したイジングマシンのデモを披露している。
量子FPGAは、量子アニーリングから着想を得たFPGAマシンであると同社では説明している。具体的には、XilinxのFPGAに専用アルゴリズム「QALMO」を搭載したイジングマシンとのことで、デモとしてはXilinxのアクセラレータカード「Alveo U250」上に独自設計の論理回路を構成する形で、クリークカバー問題ならびに最大カット問題を解いて見せていた。
ただし、今回のデモはイジングマシンが開発中ということもあり、32スピンで実施されている。試作デモ機は2022年3月末までに開発を終える予定とのことで、その際には1000~2000スピンまでスピンの個数を増やせる見通しで、2022年度以降、ビジネスとして展開していきたいとしている。
なお、ターゲットとしては量子コンピュータを使ってみたいという人や量子コンピュータ向けソフトウェアの開発を進めるのに手元に量子コンピュータが欲しい、といった人を考えているとしている。価格としては、サンプルはハード、ソフト諸々を含め1000万円超程度としているが、将来的には下げていきたいとしている。