BOLDLYは10月22日、岐阜県が岐阜市街地にて2021年10月23日から31日まで実施する自動運転バスの実証実験に関する業務を受託したことを発表した。今回の実証は、「乗務員がいないバス」の実用化に向けた取り組みとなる。

  • 実証に使用する車両「NAVYA ARMA」

実証実験では、岐阜市役所の新庁舎とJR岐阜駅の間の往復約5キロメートルを、ハンドルがない自動運転車両「NAVYA ARMA」が運行するものだ。一部の交差点では、通信により交通信号機と協調する「信号協調」によって信号機の色を取得し、通過するタイミングを自動で判断して走行する。

  • 走行予定ルート

さらに、「乗務員がいないバス」の実現に向けて、岐阜市役所内に設置したBOLDLYの自動運転車両運行プラットフォームである「Dispatcher」を活用する。自動運転バスの運行状況および車内の遠隔監視や、乗車運賃のキャッシュレス決済を見据えた、顔認証による乗客の確認と擬似決済も実施する予定だ。

  • 遠隔監視のイメージ

実証で使用する車両に搭載する信号協調は、「通信方式」を採用している。この方式では交通信号機や信号機管制センターから、自動運転バスに対して信号機の表示切り替えタイミングをあらかじめ配信可能だ。そのため、自動運転バスは自車の速度や位置情報をもとに、通過する予定の信号の灯火色を予測し、スムーズに加減速を実行する。

  • 通信方式による信号協調の概要図