VMwareは10月14日、「Fusion 12.2 Now Available - VMware Fusion Blog」において、macOS向けの仮想化プラットフォームVMware Fusionの最新版となる「VMware Fusion 12.2」(以下、Fusion 12.2)のリリースをアナウンスした。この新バージョンでは、次期バージョンのmacOSが正式にサポートされているほか、セキュリティの強化やバグフィックスが行われている。
Fusion 12.2は、現行のVMware Fusion 12.1.2およびFusion 12.1.1の後継となるバージョンで、macOS 11.0 Big Sur以降のバージョンを搭載したIntel Macで利用することができる。既存のユーザーは「VMware Fusion」メニューの「更新の確認」からアップデートすることが可能。ただし、macOS 10.15 Catalinaのサポートは廃止されたため、アップデートするにはmacOS 11以降のOSを使用する必要がある。
Appleは、今秋にmacOSの次期バージョンとなる「macOS Monterey」をリリースする予定と発表している。Fusion 12.2では、ホストOSとしてこのmacOS Montereyをサポートするための変更が加えられたという。
その他の変更点としては、vTPM(Virtual TPM)の実装において、新しい暗号化モデルを採用することでパフォーマンスへの影響を軽減できる実験的なオプションが追加されたことが挙げられている。このオプションを有効にすると、vTPMを使用時にフル暗号化を行う必要がなくなるためパフォーマンスが向上するという。
Fusion 12.2で修正されたバグ、現在確認されている未解決のバグは、次のリリースノートにまとめられている。
ゲストOSとしてのWindows 11は、現時点ではまだ公式サポートには含まれていないが、公式サポートに向けたマイナーな機能拡張が行われたとのこと。Apple M1チップ搭載のMacに対応した「Fusion on Apple Silicon」は、LinuxおよびBSD aarch64を実行可能なパブリックプレビュー版が引き続き提供されている。ただしWindowsは、MicrosoftがARMアーキテクチャ版のWindowsを公式リリースしていないため、サポート対象外となっている。