大日本印刷(DNP)は10月8日、「DNPプラザ(東京都新宿区)」を共創型のオープンイノベーション拠点としてリニューアルし、オープンすると発表した。「DNPプラザ」は、同社が提供する価値を生活者が体験できる施設として2016年に開設した。リニューアル後の同施設は、社内外のコラボレーション活動を加速させて新しい価値を生み出すオープンイノベーションの拠点を目指す。
リニューアル後の施設の特徴として、価値創出の案内役となるコミュニケーター制度を導入した点がある。同社の保有技術やノウハウに精通した社員が、価値創出の案内役である「コミュニケーター」として、企業や大学などとの共創プロジェクトに参加し同施設内でのオープンイノベーション活動をサポートする予定だ。
また、施設の1階には、より良い未来をつくる原動力となる「社会への“?”(問い)」を育てる空間として「問いカフェ」が併設される。カフェでは飲み物などを楽しみながら、頭に浮かんだ疑問を投稿できる仕掛けや、その解決のヒントとなる書籍が読める。さらに、さまざまな課題解決のヒントとして活用できるように、武蔵野美術大学の蔵書の一部の本が公開されるのだという。なお、カフェは来館者であれば誰でも利用できる。
施設の1階に設置されたコミュニケーションゾーンでは、「未来のあたりまえ」を作り出していくための企画展を定期的に開催予定だ。現在は、新しい働き方や生活様式の中で「対面コミュニケーション」のカタチを来館者とともに考える「気配のつくりかた」展を開催中とのこと。
同社は今回のリニューアルにあたり施設のコンセプトについて、日常の疑問やモヤモヤといった「問い」をイノベーションの原点として、また社会課題解決のヒントとして捉え、多くのパートナーとともに「未来のあたりまえ」につながる“芽”を発見し、育てていくこととしている。社会に対して問い続け、さらに行動につなげることが、より良い未来をつくり出す力になると考えているためだ。