ソニーセミコンダクタソリューションズは、エッジAIセンシングプラットフォーム「AITRIOS(アイトリオス)」を、日本・米国・欧州を皮切りに年内より順次、提供を開始することを10月6日に発表した。

同プラットフォームは、AIカメラなどを活用したセンシングソリューションの効率的な開発・導入を可能にするためにさまざまな機能を提供するというもの。サブスクリプション型で提供していく計画だという。

  • 提供機能

    AITRIOSの提供機能一例(出典:ソニー)

サービスの第1弾として同社が2020年5月に発表したインテリジェントビジョンセンサ「IMX500」に対応したプラットフォームを提供する想定とのことだ。IMX500は、センサの画素チップとロジックチップを積層させる技術を用いて、ロジックチップにソニー独自のDSP(Digital Signal Processor)を搭載することで、イメージセンサー内でのAI処理を可能としたもので、さまざまな業界でのセンシングソリューションの開発に使用されているという。

提供機能の一例としては、開発向けにIMX500上で動作する小型のAIモデルおよびAIを活用したセンシングアプリケーション開発を支援するソフトウェア開発キット(SDK)やツールといったものや、IMX500を搭載したAIカメラの開発を支援するSDKやツールを提供する計画だ。

同社は、AIデベロッパー、アプリケーションデベロッパー、AIカメラを開発するカメラメーカー/モジュールインテグレーター、システムインテグレーターなどのパートナー向けに開発をサポートするAITRIOSを提供することで、エッジAIを用いたセンシングソリューションの普及・市場の拡大を加速させる狙いだ。

  • 普及をめざして

    同社がAITRIOSを通して実現したいことは、センシングソリューション自体の普及だという(出典:ソニー)

今後はIMX500以外のセンシング用イメージセンサについても対応し、サービス内容を継続的に拡充する予定で、提供地域に関しても順次対象国・地域を拡大していく計画だとしている。