アサヒグループホールディングス(以下略、アサヒグループ)は、グループ会社のアサヒ飲料にて、各店の売場に合わせた棚割り作成を自動化するソリューションを導入。本年11月頃よりテスト運用の開始を発表、2022年春からの本格運用を目指す。

  • 棚割り業務の各工程と自動化領域(同社資料より)

    棚割り業務の各工程と自動化領域(同社資料より)

PKSHA Technology(公式Webサイト)

PKSHA Technology(公式Webサイト)

導入されるAIを活用した棚割り自動生成システムは、PKSHA Technologyの小売業界支援に特化したアルゴリズムモジュール「PKSHA Retail Intelligence」を棚割作成業務効率化のためにカスタマイズしたもの。棚割り業務では、大きく分けると1売上分析、2品揃え決定、3棚割りの基本パターン作成、4棚割りの店舗別パターン作成の4工程があるが、システムを導入することで、3と4が自動化。専門的な知識や経験などが必要なため手作業で行ってきた棚割り作成の作業時間、年間2,400時間(2020年)の約65%削減を目標にする。今後、売上分析や品揃え決定工程も含めた棚割り業務の全自動化も視野に入れDXに力を入れていくという。

同社は、流通部門のDXを"新たな成長の源泉獲得"と位置づけ「ADX(Asahi Digital Transformation)戦略モデル」を構築し、現在「AVC(Asahi Value Creation)戦略」に再編しグループ全体でのDX推進に取り組んでいる。今回導入されるAIシステムを開発するPKSHA Technologyは2012年創業、アルゴリズムの研究を行う技術者・研究者が中心となって設立された企業で、アルゴリズムライセンス事業を展開している。テキストデータの意味理解に特化したモジュールや領域特化型の画像認識エンジン、自然言語処理技術を用いた汎用型対話エンジンの研究・開発を行っている。