東京国立博物館と文化財活用センター、凸版印刷の3者は、真言宗総本山 教王護国寺(東寺)が所蔵する21体の仏像で構成される立体曼荼羅を再現したVR作品「空海 祈りの形」を、2021年10月13日から12月25日まで東京国立博物館東洋館内「TNM&TOPPAN ミュージアムシアター」での上演およびオンライン映像配信を行う。

同作品は、空海が日本で完成させた真言密教の歴史と、東寺講堂に安置されている平安時代前期に作られた密教彫刻、立体曼荼羅を紹介するもの。国宝16体、重要文化財5体の合計21体の仏像について、立体形状計測と高精細デジタル撮影によるデジタルアーカイブを実施。

凸版印刷のVR技術で仏像を再現することで、現地では見ることが困難な角度や位置から1体1体を拡大するなど、VRならではの視点で立体曼荼羅を鑑賞できる作品になっているとしている。

2019年に初上演された際には、「VRで俯瞰してみることで全体像がよく分かった」「現地では薄暗くてよく見えなかったところまで近づいてはっきり見えたのが良かった」といった観賞者からの好評を受け、再上映が決まったという。

オンライン映像配信では、動画配信プラットフォーム「ニコニコチャンネル」に「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」公式チャンネルを開設し、配信第一作目として配信を行うという。

東京国立博物館 ミュージアムシアターでの上演は10月13日~12月25日まで、観賞料金は高校生以上600円、中・小学生は300円、上映時間などはシアターのWebサイトを参照。なお、博物館の入館に際しては別途入館料とオンラインの事前予約が必要とのことだ。

オンライン映像配信は、シアターでの上映と同じ配信期間で、料金は300円、閲覧に際してはニコニコチャンネルで事前にポイントを購入する必要がある

  • 視聴イメージ

    東京国立博物館ミュージアムシアターでの上映イメージ(左)とオンラインでの視聴イメージ(右)