ヤンマーアグリ(YAG)は、安全で快適な農薬散布作業を実現する産業用マルチローター「T10/T30」の発売を開始したことを発表した。

「T30」は新開発のプランジャーポンプを搭載し、最大吐出量8L/分を実現したことで、水稲だけでなく、野菜や果樹においても十分な農薬散布(液剤)を行うことを可能とした(「T10」はダイヤフラムポンプ、最大吐出量1.8 L/分)。

また、最大薬剤散布幅も9mとなっており(T10は5m)、広範囲を一気に散布できることで、防除作業時間を短縮することも可能だという。

さらに、球面型全方位レーダーが360度(水平方向と上下方向)の障害物を検知、自動で障害物を回避することができるほか、自動で散布作業を行う自動航行設定では、事前に飛行ルートを設定することで、障害物を検知した場合も自動で回避し、本来の航行ルートに復帰することもできるようになっているという。

このほか、防水性能を向上させており、作業後の機体の水洗いも可能(高圧洗浄機の使用は不可)とするなど、メンテナンス性の向上も図ったとしている。

なお、価格はT10が126万5000円、T30が169万7300円となっている。

  • 産業用マルチローター「T30」

    産業用マルチローター「T30」の外観